キャットフードの粗悪品の見分け方 4Dミートなど最低限知っておきたい事

キャットフードの粗悪品の見分け方 猫の食事に関すること

スーパーやホームセンターで売られている、あまりにも「激安」なキャットフードは「粗悪品」の可能性があります。
何年も継続してそれだけを毎日与え続けると、猫の健康に害を及ぼす危険があります。

このページでは特に原料となっている「肉」の観点から、粗悪なキャットフードを見分ける上で、4Dミートなど、これだけは知っておきたいポイントをお伝えします。

キャットフードの粗悪品を見分けるには

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4Dミートについて


キャットフードの品質や安全性について調べていると、必ず「4Dミート」という言葉に行き当たります。
「4Dミート」とはアメリカにおける肉の基準としてのランクの名称です。

一番品質の高い肉は霜降り・テンダーカットなどの超高級食材で1ランク、Primeに位置付けられます。
順番にランクは下がっていき、7ランク以下だと人間が食べることができなくなります。

8ランクは3Dミートと呼ばれ、「Dead:死骸」「Diseased:病気」「Dying:死にかけた」の肉のことを指します。

そして9ランクが4Dミートと呼ばれ、3Dミートに「Disabled:障害のある」が加わり、更にランクの下がった最低品質の肉となります。

4Dミートは人間が食べることができない訳ですから業者としてはなんとか処分したいのですが、その処分にさえお金がかかってしまう訳です。
「なんとか使い道を」と考えたときに、4Dミートはペットフードへの使用に向けられたのです。

人間が食べることができない「廃棄肉」を、ペットフードの原材料に使えば経済性は格段にアップします。
どうせ捨てるしかない肉ですから、安く大量に作ることができます。
これが品質が悪いとわかっていながら、キャットフードに4Dミートが使われる理由です。

粗悪なキャットフードの見分け方


粗悪なキャットフードを見分けるには、パッケージに記載されている原材料をよく見ることが大切です。
誰もが名前を知っているような有名な激安キャットフードを例にとりながら、原材料を見るポイントを説明していきますね。

  • 穀類(トウモロコシ、コーングルテンミール、小麦粉、パン粉)
  • 肉類(チキンミール、ポークミール、ビーフミール、チキンエキス等)
  • 豆類(脱脂大豆)
  • 魚介類(フィッシュミール、フィッシュエキス、マグロエキス、カツオエキス、白身魚ミール等)
  • 動物性油脂
  • ビール酵母酵母エキス
  • ミネラル類(カルシウム、塩素、コバルト、銅、鉄、ヨウ素、カリウム、マンガン、ナトリウム、リン)
  • 亜鉛ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D、E、K、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)
  • アミノ酸類(タウリン、メチオニン)
  • 着色料(二酸化チタン、赤色40号、赤色102号、赤色106号、黄色4号、黄色5号)
  • 酸化防止剤(ミックストコフェロール、ハーブエキス)

原材料の記載の順番


原材料は使用料が多い順に記載しなければならない
というルールがあります。
今回の例では「穀類」が一番最初に記載されています。

完全肉食動物の猫の消化器官は、穀物の消化吸収に適していません。
穀物を食べても栄養になりにくいばかりか、負担になってしまいます。

にもかかわらず、穀物が一番多く使われている理由は、ズバリ「コストの削減」です。
お腹が膨れるとか、かさましができるとか、原材料を安く済ませるとかいった理由だということですね。

穀類が一番最初に記載されている時点で、粗悪品と判断して買わないようにした方が良いです。

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「ミール」という表示は4Dミートの可能性あり


キャットフードの原材料に「ミートミール」や「ビーフミール」「ポークミール」「チキンミール」といった表示があれば、それは4Dミートの可能性があります。
他にも「肉の副産物」「家禽副産物粉」といった表示も同様です。

ただし「ミール」という言葉自体の意味としては「肉骨粉」ですので、原材料に「●●ミール」と記載されているからといって必ず粗悪品だと決めつけられない面もあります。

自社でこだわった「●●ミール」を使用している高級メーカーもあるからです。
ただしこれは一部のメーカーです。

スーパーで売っているような「激安フード」に使われているミールは、高い確率で粗悪な4Dミートだと思った方が賢明です。

キャットフードを選ぶ際は、肉なら「ポーク」「ビーフ」「チキン」、魚なら「サーモン」といったようにしっかりと原材料の名前が明記されている商品を選んだ方が安心です。

動物性油脂(動物脂肪)


例えば「鶏肉脂肪」であれば「鶏肉から採れた脂肪」だとわかります。

しかし、「動物性油脂」や「動物脂肪」といった表示の場合、一体何の動物から、どのように採った油脂、脂肪なのかが分かりません。
驚くほどの粗悪な油脂や脂肪が原材料として使用されている場合もあるのです。

良質なペットフードであれば動物性油脂などのようにアバウトな表記ではなく、「鶏油」、「ラム精製油」など何の脂肪、油脂を使用しているのか分かるようになっています。

粗悪なキャットフードを与え続けると危険


粗悪なキャットフードを何年にもわたって毎日それだけを与え続けた場合、悪い成分が猫の体に次のような害を及ぼす危険があります。

  • 栄養失調でやせ細ってしまう
  • 毛並みが悪く、つやが無くなる
  • 腎臓病などの病気にかかりやすくなる
  • アレルギー体質になる
  • 口臭、便臭が強烈になる

最後に


このように書いてくると、まるで粗悪なキャットフードを作る製造者側にのみ、非があるように思ってしまいますが、果てしてそうでしょうか?
購入者である、僕たち飼い主の責任はどうでしょうか?

どんなにペットフードの危険性がテレビや新聞で取り上げられても、一番売れているのは「激安」なペットフードだという現実があります。

業者側も何とかその需要に応えるために、4Dミートのような品質の低い肉を、猫の健康に及ぼす影響を最小限にとどめて使う工夫をしているという面もあるでしょう。
そうしないと生き残っていけないからです。

僕は「お金に糸目をつけずに最高品質のキャットフードを猫に飼い与えるべきだ」などとは思っていません。

飼い主にも生活があります。
猫のために湯水のようにお金が使えるわけではありません。
もちろん僕もそうです。

ただ、できる範囲で猫の健康に少しでも良いものを、という意識は持つべきだと思います。

例えば、一杯380円の牛丼が一杯100円に値下げされたら、さすがに怪しくて買いませんよね。
これだけ安いからには絶対何かある、と思ってしまいますよね。

あまりにも高いものは無理だけど最低限このラインを下回ったら危ないという意識。
それは僕たち人間が口にするものでも、猫に与えるものでも同じですよね。

せめて「ミートミール」と表示されている激安フードは猫のために避けてあげたい、という意識は必要だと思う訳です。

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