僕は今まで10匹以上の猫を飼ってきました。
思い出してみると「抱っこされる」のが嫌いな猫はいても、撫でられるのが嫌いな猫はいなかったですね。
今回は猫が喜ぶ撫で方をマスターして愛される飼い主になる方法をお伝えしますよ!
撫でるタイミングが大事
猫は気分屋です。
いつでも飼い主に撫でてもらいたいと思ってるわけではないのです。
どんなに懐いてくれている猫でも、気分が乗らないときに無理に撫でると怒ったり、嫌われたりする場合もあります。
タイミングが大事です!
「親しき中にも礼儀あり」っていうことですね・・・
特に食事中、毛づくろい中、熟睡しているとき、そして機嫌が悪いときなどは、無理に撫でようとせず、放っておいてあげましょう。
猫の機嫌が悪いときはしっぽを見るとわかります。
パタパタ、ブンブンと素早く振っているときは明らかに機嫌が悪いときなので、撫でるのはやめた方がいいです。
下手をしたら噛まれたり、引っかかれたりすることもあります。
逆に猫がリラックスしているときや、猫の方から近づいてくるとき、まどろんでウトウトしてるときなどは、しっかり撫でてあげると喜んでくれます。
猫を撫でてあげて喜んでくれているときのしっぽを見ると、リズミカルにゆっくり動かしているのがわかります。
機嫌が悪いときの「パタパタ、ブンブン」とは明らかに違う優しい動きです。
この違いも猫好きな人間なら簡単に見分けることができますよね^^
撫で方のコツ
優しくゆっくり
物凄く猫が好きなのに、なぜか猫に嫌われてしまう人っていうのがいるものです。
どんな人かというと、大げさに近づいてくる人です。
「まぁぁぁ可愛いぃぃ!!」とか言いながら、突然大声で近づいてこられたら、いくら猫好きであっても猫はビックリしてまいますよね?
猫はこういうタイプの人間が苦手。
人間の赤ん坊を苦手な猫が多いのも同じ理由です。
猫が好きなタイプは物静かな人です。
猫を撫でるときも乱暴にワシワシと撫でるのではなく、静かに優しくゆっくり撫でてあげるのが基本です。
上から手を出さない
猫は自分より高い位置にいる存在に対して警戒心を抱く動物です。
猫よりも遥かに大きい人間が近づいてきて、いきなり「ヌッと」手を出してきたら驚かせてしまう可能性もあります。
猫の懐き具合にもよりますが、なるべく猫と同じ目線の高さになって撫でてあげる、ということを心がけた方が良いですよ。
まだそれほど懐いてくれていない猫なら、なおさらのことです。
正面から近づいていきなり頭や顔を撫でる、というのもまだ慣れていないうちは避けるべきです。
後ろや横から静かに近づいて、まずは背中から撫でてあげるのが警戒されないためのポイントです。
毛並みに沿って撫でてあげる
撫でるときはやっぱり毛並みに沿って撫でてあげるのが基本です。
飼い主からすると「撫でていて気持ち良いから」といった理由で、ついつい逆毛の方向に撫でてしまいたくなるのですが、グッとこらえて毛並みにそって撫でてあげましょう。
でも猫の顔を逆毛の方向に撫でてあげると、モコモコとした、いつもと違う顔が見れて可愛いんですよね^^
撫でてあげると猫が喜ぶ場所
猫がよく顔の周りや背中を、モノや人にスリスリとこすりつけることがありますよね?
こすりつける場所にはニオイを分泌する臭腺が集まっていて、モノや人に自分のニオイをこすりつけることで猫は安心感を得ているのです。
臭腺が集まる場所は猫にとってムズかゆい場所ですから、人に撫でられても猫は気持ちよく感じてくれますよ。
顔
写真はうちの太郎です。
性格は一言でいうと平和主義。争いごとが嫌いで周りに気を使うタイプです^^
太郎の写真を見ながら説明していきますね。
猫の顔を撫でてあげるときは、「指の腹で毛並みに沿って優しく」が基本です。
頬はヒゲが生えている方向へ、あごの下はのどの方向へ毛の流れに沿って優しく撫でてあげたら、猫はうっとりと目を細めて顔を上に向けてくれるでしょう。
頭は人間の子供を「いい子いい子」するように、心を込めて撫でてあげればOKです。
耳や耳の付け根は撫でるというより、優しく指で揉んであげる感じが良いですよ。
バリエーションとして、猫の顔の骨の形を感じながら指で軽く押してあげると喜んでくれます。
こめかみ、おでこ、目のまわり、鼻、頬、あご・・・
そういった猫の骨の形をイメージしながら、優しく押してあげてみてください。
背中
まずは手のひら全体で優しく毛並みに沿って撫でてあげるのが基本です。
バリエーションとしては指で「手ぐし」のようなイメージで撫でてあげても喜んでくれます。
ただし強く撫でるのはNG。あくまでも優しくソフトタッチを意識してください。
お腹
お腹は大切な臓器が詰まった猫の急所です。
いきなりお腹を撫でようとすると、嫌われることが多いものです。
ただし顔や背中を撫でているうちに猫が気持ち良くなってきて、ゴロンとお腹を見せてくれることがあります。
そういう時はお腹や脇の下を優しく撫でてあげたら物凄く喜んでくれますよ^^
やめ時を見きわめる
猫を撫でてあげて、どれだけうっとりと気持ち良さそうにしているとしても、猫は気まぐれです。
「撫でられて嬉しい」と思っている時間は長くは続かないもの。
やめ時を見きわめるのも大切なことです。
うっとりと閉じていた目が、いつの間にかしっかり開いていたら「そろそろやめてほしいな」というサインです。
リラックスして気持ち良いときは尻尾を「ユラユラ」とリズミカルに動かしていますが、「パタパタ、ブンブン」と動きが激しくなってきたら、これはもう完全にやめ時です。
猫と良い関係を築くには、しつこくしないことも凄く大切です。
猫を撫でて喜んでもらうことのメリット
心が豊かになる
猫を撫でている場面を思い出してみてください。
「心が豊かになる」なんて言い方がありますが、僕たち猫好きな人間にとって猫を撫でている、あのひと時はまさに心が豊かになる時間ですよね。
猫を撫でてあげるとピンとしっぽを立てて、お尻を少し上げますよね?
あれは子猫のときに母猫に毛づくろいをしてもらっていたときの名残だと言われています。
猫を撫でると心が豊かになることは、科学的にも証明されているんですよ。
幸せホルモンが分泌される
僕たちが「心が豊かになる」と感じるときには、脳内から「オキシトシン」や「セロトニン」というホルモンが分泌されています。
これらは「幸せホルモン」とも呼ばれていて、ストレスを抑えて精神を安定させたり、相手への信頼感や絆を深めたりする作用があります。
僕たち飼い主が猫を優しく撫でているとき、僕たち人間だけでなく、猫の脳内でもオキシトシンやセルトニンの分泌量が高まることが証明されています。
人間だけでなく猫の脳内でも幸せホルモンの分泌量が高まる・・・
これはとても嬉しいことですよね!
病気やケガの発見に役立つ
毎日猫の体を隈なく撫でてあげる習慣があると、しこりやお腹の張り、抜け毛やケガなどにすぐ気がつくことができます。
病気やケガの早期発見という意味でも、毎日猫を撫でてあげることは大切なことです。
最後に
猫には「モード」があります。
「構ってほしいモード」と「放っておいてほしいモード」の2種類です。
「構ってほしいモード」のときに撫でてあげると凄く喜んでくれますが、「放っておいてほしいモード」のときに、いくら優しくなでてあげてもかえって逆効果。
猫にあまり依存しすぎず付かず離れずの距離感で、あっさりとしたスキンシップを心がけるのが猫に好かれるコツですね。
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