猫好きの人間にとっては結構知られた話なのですが、猫にゆっくりまばたきをすると、猫もゆっくりとまばたきを返してくれることがあります。
そういうときの猫は少し笑っているような独特なかわいい顔を見せてくれます。
「猫にゆっくりまばたきをすると仲良くなれる確率が大幅UPすることを証明した研究」というのが世の中には存在するから驚きです^^
今回はその研究を詳しくご紹介しますよ!
猫にゆっくりまばたきをすると仲良くなれる確率が大幅UPすることを証明した研究
その研究はイギリスのサセックス大学とポーツマス大学の共同研究チームによって行われ、一連の研究成果はイギリスの科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」で公開されました。
「サイエンティフィック・リポーツ」の研究成果公開ページはこちら
サイエンティフィック・リポーツのページを見ても、英語ばかりで正直内容はわかりません。
ですが途中に出てくる猫がまばたきしてる連続写真が文字以上に雄弁に研究の成果を語ってくれています(笑)
どんな実験だったの?
14の家庭で飼われている21匹の猫たち(オス・メスほぼ半々、生後6ヶ月~16歳)を対象に行われました。
それぞれの飼い主が猫にゆっくりまばたきをしたときと、視線を合わせずに無表情だったときの反応を調べるという実験をしました。
すると飼い主が猫にゆっくりまばたきをしたときの方が無表情だった時に比べて、目を細めたりゆっくりまばたきを返す猫が明らかに多いという結果が出たわけです。
飼い主の代わりに初対面の研究者が、猫にゆっくりまばたきする別の実験でも同じ結果が出ました。
また「猫に手を差し伸べる」という実験も同時に行われたのですが、ゆっくりまばたきをした後の方が、何もしなかった場合よりも、人に近づいてくる猫が明らかに多いという結果が出たのです。
猫がまばたきをするという行為自体に意味がある
猫はもともとまばたきが少ない動物
人間は1分間に約20回まばたきをします。1時間で1200回にもなります。
無意識にまばたきしていることがほとんどですよね。
目をずっと開けたままでいると、外の空気に触れて乾燥してしまいます。
まばたきをすることによって涙腺から出ている涙を目の表面に運んで、涙の薄い膜を作って目を保護しているのです。
猫は人間に比べるとずっとまばたきが少ない動物です。
猫はまぶたの内側に瞬膜という白い膜を持っています。
瞬膜はまばたきをするときに脂分をなじませて、目の渇きを防ぐ役割があるので、まばたきが少なくても大丈夫なのです。
もちろん猫も人間と同じように無意識にまばたきすることもありますが、まばたきをするという行為自体に意味を持たせている場合も多いのです。
ジーッと凝視するのは敵意の表れ
人間同士ならば相手の目を見ることは大切なコミュニケーションですが、猫をはじめとする動物たちにとって、相手をジーッと凝視するのは敵意を表すことになります。
睨みつける、いわゆるガンを飛ばすという行為になってしまうわけです。
ゆっくりまばたきすることで攻撃的な凝視をやめて「敵意はないよ。ケンカは止そうよ!」と相手にアピールします。
これが猫がまばたきをする本来の意味です。
飼い猫の場合は飼い主とのコミュニケーションの手段に
家で飼われている猫は物凄く周囲の人間を見て観察しています。
例えば猫嫌いな人を見ると、その態度や視線、不安そうな雰囲気を即座に察知して、近づこうとも目を合わせようともしないものです。
逆に僕たちのような猫が好きで好きで仕方ない人間のことも理解してくれます。
もちろん持って生まれた性格や生まれ育った環境がありますから、「好きだよ!」とダイレクトに伝えてくれる猫や、警戒心をなかなか解かない猫など、いろいろなタイプの猫がいるとは思いますが・・・
そういう意味で、猫を優しく見つめてゆっくりまばたきをしてあげる、というアクションは僕の経験から言っても凄く有効です。
猫もゆっくりまばたきを返してくれることが本当に多いです。
「ゆっくりまばたき」は猫と人間の双方向の優れたコミュニケーション手段と言えると思います。
目の病気の可能性について
あまりにもまばたきが多い場合や、片目だけまばたきするような場合は病気の可能性があるので注意が必要です。
考えられる病気としては結膜炎や角膜炎、眼瞼内反症というまぶたが内側に反り返り、目を刺激してしまう病気などです。
まばたき以外でも涙が多かったり、充血していたりといった症状がある場合はすぐに動物病院に連れていってあげてくださいね。
最後に
うちのレン(オス、8歳)です。
元野良猫なのに、本当に人なつこい性格で「大好き!」の気持ちをダイレクトに表情や態度で表してくれます。
もちろんゆっくりまばたきをすると、まばたきで返してくれます。
もう亡くなってしまったのですが以前飼っていたクロというメス猫です。
レンとは正反対の警戒心の塊のような性格の猫でした。
それでもゆっくりまばたきをすると、まばたきで返してくれました。
写真を見ていると、クロはクロなりに、控えめに気持ちを伝えてくれていたんだなと、愛おしく、懐かしく当時のことが思い出されます・・・
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