人間がやる頭突きは、物騒な喧嘩技です。
別名ヘッドバッドなんて呼ばれていますね。
でも猫がやる頭突きは意味が全然違います。
ズバリ親近感の表れです。
さりげなく気持ちを伝えてくれます。
「大好きだよ」という気持ちの表れ
一口に頭突きといっても、いろんなパターンがあります。
遠慮がちにそっと頭をくっつけてきたり、グリグリ頭を押し付けてきり、そうかと思うとゴンゴンと何度も突進するように頭をぶつけてくることも・・・
いろんなパターンの頭突きがありますが、一つ確かなことは、猫は信頼した相手でないと無防備に頭を近づけて、くっつけるということはしないということです。
特にしっぽをピンと立てて、目を細めゴロゴロ言いながら頭を押し付けてくるようなときは、大好きな飼い主に甘えたいと思っていると考えて間違いありません。
そんなときは抱っこしてあげたり、なでてあげたりして猫の気持ちに応えてあげてくださいね。
でもひとしきり可愛がってあげたら、プイっと背中を向けて離れていってしまうことも・・・
だからといってガッカリする必要はありません。
猫っていうのはそういう「かまってほしいモード」と「放っておいてほしいモード」を悪気なく繰り返す動物なのです。
マーキング
猫の頭突きはマーキングという本能的な行動の一環です。
マーキングというのは、簡単にいうと自分のニオイをつけることによって「ここは自分の縄張りだ」とか「これは自分の所有物だ」と主張する行為です。
これをすることによって猫は精神的な安心感を得ています。
猫のおでこや唇の周辺、耳の後ろ、あごの下にはニオイを分泌する臭腺があります。
これらの臭腺をくっつけてニオイ付けをする行為が頭突きみたいに見えるんですね。
ニオイを付ける対象は生き物であったり、家の中では家具やモノだったりします。
飼い主に自分のニオイを付けて「この人は自分のもの」と主張しているなんて何ともユーモラスですよね。
警戒している相手には絶対にしない行為です。
飼い主にマーキングするのは信頼感や親近感の表れですね。
気持ちの良いところをこすりつけている
臭腺があるおでこや耳の後ろ、あごの下といった場所は、猫にとってなでてもらうと気持ちのいい場所です。
ですから、ちゃっかり気持ちの良いところを飼い主にこすりつけている場合もあります。
単にかゆいから・・・というときもあるかもしれませんね^^
いずれにしても気を許した相手にしかしない行動です。
おねだりや要求
猫が飼い主に頭突きをしてくる場合、「大好き!甘えたい!」といった純粋な気持ちの表れであることが多いのですが・・・
そこは頭の良い猫のこと、ある種の要求を伝える手段としても頭突きを使ってくることがあります。
それが一番顕著に表れるのが、猫のごはんの準備をしてるときです。
飼い主の足にゴンゴン頭突きして、スリスリ体を寄せてきます。
これは間違いなく「お腹すいた!早くごはんちょうだい!」のおねだりアピールですね^^
あいさつ
例えば一日の始まりに布団から起きてきた飼い主に、軽く頭突きしてくることがあります。
これは強いアピールというよりも「やあ!おはよう!」という軽いあいさつのようなものです。
また猫同士のあいさつとしても軽く頭突きをすることがあります。
猫同士の場合、自分よりも立場が強い猫に対して顔や頭をくっつけるという話もあります。
もちろん全部が全部、そうだという訳ではありませんが、多頭飼いをしている場合などは、猫同士の関係を見る上で参考になるかもしれませんね。
最後に
猫は元来、物凄く警戒心が強い動物です。
通りすがりの野良猫などは、こちらがどんなに猫好きな人間であったとしても、簡単には近づいてはこないですよね。
そう考えると猫の方から近づいてきて頭をくっつけてくるというのは、心から親近感を感じていないと決して見せない行動です。
そんな猫の気持ちは大切にしてあげたいものですよね。
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