ガリガリ!バリバリ!
大事な家具や家の壁で猫が爪とぎ、困ってしまいますよね。
爪とぎ器を設置してもうまく使ってくれない、なんとか爪とぎをやめさせたい!とお考えの方も多いでしょう。
今回は爪とぎのしつけのコツをお伝えしますね。
まずはいろいろな種類の爪とぎ器を試してみる
猫は身の回りにあるものの中から一番とぎ心地が良いものを選んで爪をとぎます。
例えばいつもタンスで爪をといでいるのなら、そのタンスが猫にとって一番とぎ心地が良いということです。お気に入りなんですね。
ですからそのタンスよりもとぎ心地が良い爪とぎ器を用意することが目標になります。
爪とぎ器には素材や形状などいろいろな種類があります。
どれが猫の好みにあうかわからないので、まずはいろいろ試してみることが大切です。
素材の種類
猫の爪とぎ器に使われる素材はだいたい次の4種類です。
柔らかいものから順番に並べてみますね。
- 布
- ダンボール
- 麻
- 木
ソファーやカーペットで爪をとぐ猫は、爪を引っかけやすい柔らかい素材が好きなのでしょう。
反対にタンスや椅子の足で爪をとぐ猫は、堅い素材のハードなとぎ心地が好みなんだと想像できます。
このようなことを考えながら、まずはいろんな素材の爪とぎ器を試してみてくださいね。
置き方
爪とぎ器の置き方も大事だったりします。
猫が爪をとぐ体勢に合わせてあげなくてはいけません。
後ろ足で立ってタンスをバリバリするのなら、爪とぎ器も垂直に置いた方が良いですし、カーペットをバリバリするのなら普通に置いた方が使ってくれる可能性が上がるでしょう。
壁に貼るタイプの張り紙のような爪とぎ器も売っていますので、いろいろ試してみると良いですよ。
具体的な爪とぎのしつけ方
新しい爪とぎ器を買ってきたら「これがお前の爪とぎ場所だよ♪」という感じで、猫の手を取って肉球を軽く爪とぎ器にこすり付けてあげましょう。
肉球にはいわゆる臭腺が集まっています。
まずは自分のニオイをつけて覚えさせるのです。
してほしくないところでバリバリしそうになったら「そこはダメだよ~こっちでやろうね!」という感じで優しく爪とぎ器まで運んであげて、手を取って肉球をこすり付けてあげてください。
腹を立てても仕方がありません。良いことは一つもないです。
気持ちに余裕を持って優しく教えてあげることです。
うまくできたらご褒美のつもりで優しく撫でてあげたり、おやつをあげたりしてみてください。
猫はそのときの状況と飼い主の行動を結び付けて記憶します。
爪とぎ器で爪をといだら飼い主が優しくしてくれたと記憶させることが大切です。
猫が爪とぎをする理由は?
爪のメンテナンス
猫はもともと狩猟動物です。
ネズミなどの小動物を獲物にして生きていました。
爪とぎには武器である爪のメンテナンスという意味があります。
猫の爪は層になっていて、外側にある古い爪をはがすことで常に新しい爪をむき出しにして鋭さを保っているのです。
マーキング
猫の足の裏や肉球には「臭腺」が集まっています。
猫は爪とぎをすることによって自分のニオイをこすりつけて縄張りを主張しているのです。
この行為をマーキングと言います。
気持ちを落ち着かせている
飼い主に叱られたり同居猫とケンカをしたりしたときに、ガリガリと爪とぎをすることがあります。
爪とぎをすることによって心を落ち着かせたい、気分転換をしたいと思っているのです。
このような行為を転位行動と言います。
物理的にできなくする方法を工夫してみる
猫が爪とぎをするのは本能的・生理的な行動です。
トイレに行くのと同じレベルの行動だということです。
ですから絶対にやめさせることはできません。
やめさせるのが無理なら、物理的にできなくする方法はないか?という発想の転換がすごく大事になってきます。
例えばタンスで爪とぎをするなら爪とぎ器をタンスに立て掛けるようにいくつも設置したり、イスの足で爪をとぐなら飼い主自身で麻縄を巻いてしまったり、そういう工夫をしてみることです。
他にも大きな物を置いて塞いだり保護シートを貼ったり、可能であれば部屋を分けたり、物理的に爪とぎをできなくする方法をできる限り試してみてください。
最後に
写真はうちのレン(8歳オス)です。
爪とぎが気に入ってしまい、寝床の代わりにも使っています^^
先程、発想の転換と言いましたが、究極の発想の転換は「猫を飼ったのだからある程度は仕方ない」と割り切ることです。
猫が毎日与えてくれる癒しや幸せと天秤にかけて、「ある程度は仕方ない」と割り切る・・・
これくらい大らかな気持ちでいることが、猫を飼う上では大切だと個人的には思います。
コメント